251年
アブリットゥスの戦い
ゴート族らゲルマニア人がローマ帝国領内に侵攻し、大勝利をおさめた戦いです。
アブリットゥスの場所は現在のブルガリア、ラズグラトにあったローマ帝国の都市付近になります。
ゲルマニア人は、ドナウ川一帯に勢力を持っていましたが、ローマ帝国は兵を置いて抑え、さらに補助金を支払って関係を維持していました。しかし皇帝ピリップス・アラブスはドナウ川流域のゴート族らと戦い、デキウスをパンノニア総督として派遣し同地を収めさせようとしました。そのデキウスが249年、兵を率いて反乱を起こし、ピリップスは殺害されます。
デキウスは皇帝となり、息子のヘレンニウス・エトルスクスを共同皇帝としますが、ゴート王クニウァらはダキアやモエシアなどの属州を侵す動きを見せたため、二人は軍を率いて討伐に向かいます。ニコポリスでゴート軍を撃退し、追撃戦を行っているさなか、両軍はアブリットゥスの湿地帯で衝突し、ローマ軍も善戦しますが、重武装兵にとって湿地帯は動きが取れず壊滅。デキウスとヘレンニウスも戦死し、二人は外敵によって殺された最初の皇帝となったのです。
なお月日については諸説あります。
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