2013年
赤坂プリンスホテル新旧館の解体
赤坂プリンスホテルは、東京のどまんなか、紀尾井町に1955年10月に開業したホテル。
当時の建物は、李王邸を改修したものでした。李王とは李氏朝鮮王族で大韓帝国の皇太子だった李垠のこと。韓国併合後に皇族に準じる扱いを受けた人物で、その邸宅として1930年に完成したのがこの建物。数少ない戦前の大豪邸です。
その後、近代的な5階建ての(旧)新館が建てられ、さらに1983年、丹下健三デザインの新館、39階建ての超高層棟が開業しました。
場所柄、政治家の利用が多く、また、芸能人、人気スポーツ選手の結婚披露宴なども行われ、バブル期にはクリスマス宿泊の名所として「赤プリ」と呼ばれていました。
さほどの年月は経っていませんが、再開発計画に伴い新館は解体が決定。李王邸も移築され、跡地には超高層オフィスビルとタワーマンションが建設されることになりました。震災の避難場所として使われた後、解体工事を開始。
100m以上のビルの解体は、ソフィテル東京ホテルに続き2例目で、内部を解体した後、フロアを1つずつ解体して全体を下げていく工法が使われました。今後増えるであろう超高層ビルの解体ノウハウの蓄積となったわけです。
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