1839年
アミスタッド号事件

奴隷船で輸送途中だったアフリカ人奴隷53名が反乱を起こした事件です。
アミスタッド号はスペイン籍の船で、キューバのハバナからプエルト・プリンチペへ航行中でした。
奴隷のひとりジョゼフ・シンケが鎖を解くことに成功し、仲間を開放します。船長やコックらを殺しますが、舵をとることで殺されずに済んだ船員が、アフリカ人にアフリカへ行くように思わせて、合衆国へと向かいます。
8月26日、物資補給のために停泊しているところを発見され、アフリカ人らは拘束されました。9月からこの反乱事件に関する裁判が開かれますが、反乱はスペイン領でのこととして、奴隷の所有権の問題になりました。そこで奴隷廃止運動家が乗り出し、すでに奴隷貿易が非合法になっていること、アフリカ人らは誘拐され連れてこられたことを主張し、裁判所はこれを認め、アフリカ人を自由とする判決を出します。1841年3月9日、最高裁判所もこれを認めました。
アメリカ政府がスペインとの関係を重んじたこともあり、帰国資金はでませんでしたが、支援者による寄付などで1842年にアフリカ人らはアフリカへと帰りました。

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