アトランティス伝説

プラトンの著作『ティマイオス』『クリティアス』に出てくる幻の文明で、巨人族ティーターンのアトラス神名の女性形がアトランティス(アトラスの土地という意味)。
「ヘラクレスの柱」の向こうの海にある、リビアとアジアを合わせたほどの大きな島(※)を、海神ポセイドンの子孫である10人の王が分割支配し大文明が栄えた。アトランティスはティレニア(イタリア半島中部の都市国家)に至る西ヨーロッパと、エジプトより西の北アフリカに勢力を伸ばした。
ギリシャの都市国家アテナイはアトランティスと対立し戦ったが、その頃、アトランティスの人々は堕落していたためゼウスの怒りを買い、地震と大洪水が起こり一昼夜で海底に没した。
この話に出てくる、ヘラクレスの柱とは、地中海の入り口に左右2つあり、ヘラクレスが山を断ち切って地中海と大西洋をつなげた時に出来たという伝説(ヨーロッパ側の柱はジブラルタルの岩「ザ・ロック」だがアフリカ側は諸説がある)であるため、アトランティスは大西洋にあった大陸、というふうに話が広まった。
一方、これを実際に起きた自然現象に遭遇した人々の話が神話に組み込まれていったと見て、古代地中海世界で起きた自然災害に比定する説も多く、その代表がミノア王国を滅亡に追い込んだというサントリーニ島の大噴火である。

※ここでいうアジアとは今のトルコ・アナトリア半島とほぼ同義で、アジア大陸のことではない。

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