1953年
エベレスト初登頂
ヒマラヤ山脈中にあるエベレストは地球上で最も高い山(※1)。標高は一般には8848mとなっていますが、測量によってはしばしば変わっています。エベレストの他に、サガルマータ、チョモランマなどの名前でも知られています。エベレストは、英国インド測量局長官ジョージ・エベレストから来ています(※2)。
エベレスト登頂を目指す動きは、20世紀初めころにはあったと思われます。初期は中国側から登頂していました。
主に英国が頂上を目指し、1921年に最初の遠征隊が編成されます。といってもいきなり頂上を目指すなんて無理な話。周辺を探索していって、ルートやキャンプ地を確認していき、1924年6月6日、登頂アタックが行われ頂上近くに達しますが、失敗に終わります。
1933年に再び挑戦し頂上近くまで行きますがこれも断念。36年、38年にも失敗。世界大戦を挟んで、共産革命の起こった中国側からの登頂ができなくなり、逆に開国したネパール側から登れるようになりました。
1951年以降は毎年行われ、この年、イギリスの遠征隊がアタック。二度目に登頂を目指したエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイが頂上に達しました。ヒラリーはニュージーランド人で、同国の紙幣になっています。テンジンはネパール人のシェルパで、世界初の登頂を支えた人物です。
ちなみにヒラリーの息子と、テンジンの孫も、のちにエベレストに登頂しています。
※1:海面からの標高で世界一。地形上の麓からの高さではハワイのマウナケア(標高4205m)が海面下の麓から10203mある。また地球の中心から見てもっとも外側にある地点はエクアドルのチンボラソ山(標高6267m)で中心から6384.4km。これは地球が赤道付近で膨らんでいるため。エベレストは6382.3kmで2100m低い。
※2:次の測量長官だったアンドリュー・ウォーが、地元での名称がわからなかったために命名した。エベレスト自身は、地名は地元の名を尊重するよう指示しており、自分の名が使われることをよく思っていなかったという。
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