1789年
ジョージ・ワシントンが初代アメリカ合衆国大統領に選出される

アメリカ合衆国は、ワシントン以前に、独立時には複数のリーダーがいましたが、最初の大統領選挙は1789年2月4日に行われました。最終的に投票する「選挙人」を先に選出するのが、アメリカ大統領選挙の特徴ですが、これは各州に任され、独立時の13州のうち10州だけが選挙人団の投票を行い、そのうちの5州が大統領選出のための一般投票を行っています。そして選挙人による投票で選出されたのがワシントン。100%の票を得た唯一の大統領です。
同年4月30日ニューヨークのフェデラル・ホールでアメリカ合衆国憲法に基づく大統領の就任宣誓式を行いました。
彼は政治家としては有能で、優秀な人材を集めて内閣を組織し、権威付けの派手なヨーロッパの各王家宮廷を真似しないよう心がけ、かつ自身に関しては謙虚でもありました。高額な報酬を断り(議会の要請で受け取ることになった)、3期以降の出馬も拒否しています(その慣習が法制化され、アメリカ大統領は2期まで)。政党を作ると国家の分裂につながると否定的だったと言われています。一方で民主共和制にこだわりもありました。
彼は一般的には真面目で正直な人物のイメージが強く、日本でも子供向けの伝記などがありますが(桜の枝を折ったことを正直に父親に話す話など)、一方では非常に残酷非道な所がありました。彼は大農園主でもあったため、多数の黒人奴隷を抱えていましたが、その生活の負担が重いために売却も考えていました。ただ、黒人の家族を壊すことまではしなかったといいます。また、彼はアメリカ原住民に対しては、人間扱いをせず、絶滅させるよう指示を出しています。そのため、現在まで生き残っているインディアンの部族らの間では、ワシントンは憎むべき人物としてみなされることもあります。

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