2003年~2010年
はやぶさプロジェクト
地球帰還を果たし、その苦労と健気さが涙を誘った小惑星探査機「はやぶさ」は、2003年5月9日に内之浦宇宙空間観測所よりM-Vロケット5号機で打ち上げられました。実施したのは宇宙科学研究所。目標は小惑星イトカワ。
2005年11月20日に無事イトカワ上空に到着したものの、着陸がなかなかうまくいかず、無事着陸後もトラブルで通信が途絶え、一時は消息も分からなくなり、失敗かと思われました。
しかし事前にトラブルに備えた様々な対応策をとっていたことと、関係者の尽力で発見され、残っている機能を駆使して地球への帰還飛行に入り、その後も繰り返されるトラブルをクリアしながら、当初の予定を3年も遅れて、計60億kmを飛行。2010年6月13日、大気圏に突入。事前に切り離したカプセルは無事回収され、イトカワのサンプルも発見されました。
最後に撮ったたった1枚の、それも半分くらいしか写っていない地球の写真は、命が尽きる前に、最後の力を振り絞って撮ったかのようで、特に涙を誘いました。
失敗や問題ばかりに目を向けて予算を削ろうとする官僚や政治家、大気圏突入の日ですら無関心なマスコミに対し、国民はネット中継などを見ながら、はやぶさの快挙を大いに賞賛。慌ててマスコミも政治家も取り上げたため、逆に失笑と批判を浴びました。
ネットには多数のキャラがアップされ、展示会には大勢の人が殺到し、次々と映画化されるなど、国民の人気はその後も続きました。はやぶさ計画は予算増額の上、2号機の計画が始動しました。
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