1959年
伊勢湾台風

史上最悪とも言われる台風被害を引き起こしたのが伊勢湾台風(台風15号)。この台風は潮岬に上陸し、北東へ移動して東海地方などを抜け、北陸から日本海に抜けたあと、すぐに東北に再上陸して、三陸沖へと去って行きました。コースは典型的な台風の進路モデルの動きです。
上陸した時点でも920ヘクトパスカル(当時はミリバール)、最大風速は60m、暴風雨圏は東側400km、西側300kmという、桁違いに大きく強い台風でした。台風は通常その東側で勢力が強いため、上陸直後の東側にあった名古屋都市圏に暴風と高潮をもたらしました。伊勢湾、知多湾、三河湾では大規模な高潮が沿岸を襲い、特に伊勢湾湾岸は低地地帯だったために、市街地が水没した上にそこへ貯木場から流れてきた木材20万tが襲い壊滅状態となりました。この木材で生命を落とした人も相当数いたと言われます。さらに暴風で建造物が倒壊するなど、被害の大半は愛知県と三重県に集中しています。
人的被害は被災者153万人、死者行方不明者5098人(死者4697人・行方不明者401人)・負傷者38921人と膨大な数にのぼりました。

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