1987年11月29日
大韓航空機爆破事件

北朝鮮が引き起こした航空機爆破テロ事件。
イラクのバグダード発、アラブ首長国連邦アブダビおよびタイ・バンコク経由、韓国ソウル行き大韓航空858便ボーイング707-320B型機が、ビルマ・ラングーンの南220Kmのアンダマン海上空で、北朝鮮の工作員によって仕掛けられていた爆弾が炸裂。
機体は空中分解して乗員乗客115名全員が死亡。
当初は事故と見られたが、経由地のアブダビで降りた乗客15名のうち、日本人名義のパスポートを持つ2名がバーレーンにいることが判明。
ソウルオリンピック粉砕を主張していた日本赤軍の動向を調査していた韓国側がマークしたことから、現地日本大使館が照会調査。偽造パスポートと判明し、出国しようとした2人を現地警察が拘束しようとして、男が服毒自殺。女が逮捕された。
この捜査から、北朝鮮の工作員金勝一と金賢姫による爆破テロと発覚。機内に持ち込んだかばんに入っていた液体時限爆弾によるものと判明した。
翌年のソウルオリンピックを東側諸国によってボイコットさせるのが、北朝鮮の目的だったとされるが、主犯の2人がハンガリーに立ち寄っていたことから、ソ連に情報が入り、東側諸国が反発してオリンピックに参加したことから、北朝鮮の意図とは逆の結果になったと言われる。
なお韓国の左派メディアや、北朝鮮と友好関係にあった当時の日本社会党などは、同機爆破事件を韓国情報機関のでっちあげと主張している。

ウインドウを閉じます

総合年表

総合年表ブログ