紀元前551年
孔子の誕生
儒教の始祖、孔子こと孔丘は、魯国昌平郷陬邑に生まれました。現在の山東省曲阜です。両親は幼い頃に亡くなり、その正体はよくわかっていません。
孔子はその前半生に礼学を学び、その大家となったと言われますが、どこで誰に学んだかもはっきりせず、その知識も疑わしい説があります。老子に学んだという説もありますが、これも後世の儒家と道家によって格式を高めるために捏造されたとも言われます。
50代になって魯国の政治家となりますが、まもなく国政に失望して国を出て、諸国をめぐりました。後に魯国に戻り、弟子を育てることに専念する生涯を過ごします。
孔子の生きた時代は周代の末期。実力主義によって新たな覇権地域国家が次々と生まれ始めた頃で、新たな時代を迎えつつありました。彼にとってこれは、世の中の秩序が乱れていく様相に見えたのでしょう。周が出来た頃を理想と考えて、その制度や思想を体系化したのが儒教の原点になります。
ずっとのちに漢代の武帝の頃から急速に人々に浸透し、漢代末期の皇帝らが支持したことや、王莽が起こした復古主義の「新」王朝で儀礼化が進み、そして後漢にかけて国教となって行きました。しかしその過程で、時代時代に都合の良いように変更され、脚色されており、孔子自身が望んだものとは大きくかけ離れていったと考えられます。
なお生誕年月日には異説もあります。
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