1820年
ナイチンゲールの生誕日

ナイチンゲールデー。
ナイチンゲールはイギリスの看護師。自身は裕福な家庭で育ったのですが、人に奉仕することを願うようになり、「看護婦」の道へ進むことを決意したといいます。しかし当時の看護婦は傷病人の世話をする召使のような地位に過ぎませんでした。
そこで彼女は専門教育の必要性を訴えるようになります。ヴィクトリア女王の信頼を得られるようになると、クリミア戦争で従軍看護婦らを率いて治療や世話に活動し、死亡率が大幅に低下。目に見える成果を上げたことから、軍も野戦病院の衛生管理を徹底するようになります。
戦後は病院の環境改善のための活動を行い、そのために当時黎明期であった統計学を利用し、病院施設の構造も設計したことから、看護師だけでなく統計学者、設計家としても知られています。
彼女は問題点をわかりやすく説明するために図表を駆使することを思いつきました。考案した「鳥のとさかグラフ」は円グラフの原型とも言えます。
そして、女性として初めて王立統計学会会員となったナイチンゲールが残した言葉が「神の御心を知るには統計学を学ばなければならない」。
重要なのは、看護活動は、きちんとした教育を行い、正確なデータ分析を行い、実行するためには経済的背景も必要であると考えていたことでしょう。単なる正義感だけではなかったということです。
看護師の地位向上と、病院の環境改善を成し遂げた人として、ナイチンゲールの生誕日は記念日になっています。時にはたった一人の女性の思いが世界を変えることもある、ということの代表でしょう。
ちなみにナイチンゲールは小夜啼鳥の名前でもあります。

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