1949年
ソビエト原爆実験に成功

ソビエトの最初の核実験RDS-1は、セミパラチンスク核実験場で行なわれました。核出力は22ktで、核分裂装置、すなわち原子爆弾です。核分裂の方法は、爆縮型。長崎の原爆等と同じ、技術的には難しいけれど、確立した後は運用がしやすい方式でした。
原爆の情報はアメリカよりスパイによってもたらされ、実験に使われた核爆弾は、長崎に投下されたファットマンにそっくりでした。スパイの中には、マンハッタン計画に参加した科学者もいました。一説には核の一国独占状態を危惧し、大国同士が核を保有することで抑止力が働くだろうという発想があったと言われています。
実験は10ヶ月かけて準備されて、核爆発に成功しますが、比較的強かった当日の風により、きのこ雲はみるみる流され、風下の東北方向に大きな放射性物質汚染を引き起こしました。すぐに異変に気づいたアメリカ政府の調査で、9月23日、トルーマン大統領の核実験確認が公表され、翌日にはソ連もこれを認めました。こうして、核抑止力よりもむしろ、非常に危険性の高い「冷戦」が始まることになりました。

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