1917年
理化学研究所創設

この年、日本で唯一の総合自然科学研究機関、理化学研究所が創設されました。
半官半民の一大研究機関で、日用の食品から、高度な基礎研究まで幅の広い組織です。
高峰譲吉らが「国民科学研究所」構想を立てたことが始まりで、科学技術の革新と公共の利益を目指して設立されたものです。
創設には皇室や政府からの支援を受けていますが、経営的には民間企業として活動し、研究者が研究内容や予算にある程度の裁量を持ち、大学にも研究室を置くなど、研究者主体であったことが特徴的です。
戦前の最盛期には63社を抱える理研コンツェルンとなります。
戦後、財閥解体となりますが、特殊法人として復活し、様々な研究開発と商品化を行ってきました。しかし21世紀の現在は独立行政法人となり、この結果、予算はより官僚の意向が働くようになり、研究者はオーバードクター、ポストドクターを契約雇用するようになって、成果主義によって契約が変更されるため、かつて「科学者の自由な楽園」と称された優れた機能は失われたといいます。

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