1998年
日本原子力発電株式会社東海発電所の営業運転終了

日本で最初に商業運転を行ったのが、東海発電所。事業者は日本原子力発電株式会社。英国製の黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉で、減速材に3万個もの黒鉛のブロックを使っており、これも日本で初めてのタイプでした。耐震強化を施した上で、1965年5月4日に臨界に達しており、以後27年間運転されました。出力は16万kW。そして1998年3月31日に運転停止し、日本で最初の商業用原子炉の解体プロジェクトが行われることになりました。実はまだ設計寿命に達していませんでしたが、発電量が低いためにコストが悪かったためです。このコストの悪さも経験に生かされ、日本では黒鉛炉はその後作られることはありませんでした。
高濃度放射性物質に汚染されているため、非常に時間がかかる原子炉解体のプロジェクトは、日本では初めてのケースであり、その経験を得るために利用されています。そして2014年からは6年かけて原子炉の解体を行う予定。
東日本大震災の大津波により外部電源喪失でメルトダウンを起こした福島第一原子力発電所も解体される予定ですが、こちらは内部の溶けた核燃料により、数分で死亡するほどの高線量であるため、より困難と見られています。

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