1872年
世界最初の国立公園「イエローストーン国立公園」設置

この日、アメリカ議会が国立公園局設置法を可決。イエローストーンが国立公園として定められました。
イエローストーンはアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州にまたがる巨大な火山地帯で、過去に大規模な破局噴火を起こしたこともあります。現役の火山であり、硫黄や間欠泉、熱水などによる異様な光景がみられます。
インディアンは古くからこの場所を知っており、後に進出してきた白人らの探検家ジョン・コルター、ジム・ブリッジャーもこの光景を目の当たりにしますが、頭がおかしくなったのかと、当初は信じられなかったといいます。
しかしモンタナ州測量長官ヘンリー・ウォシュバーンらが調査を行なうことで、この異様な光景が正しいことが明らかになると、議会はこの一帯の売却計画をやめ、国立公園局設置法を可決し、これを受けてユリシーズ・グラント大統領はイエローストーン国立公園設立法案に署名しました。
この地は、かつてオオカミが生息していましたが、家畜を襲う害獣として白人牧場主らによって絶滅に追い込まれます。しかしそのために、今度は草食性の動物が増え、生態系は悪化。そこで、近年になって、原住民らの要請でオオカミを再び導入する実験を行なっており、日本でも参考にすべきだという意見があります。
この公園はアメリカ有数の豊かな生態系を持ち、観光地となっていますが、一方で、マグマの活動は収まってはおらず、将来破局噴火を起こす可能性もあります。破局噴火は通常の火山の噴火とは比べ物にならない大規模な爆発で、イエローストーンでも過去、比較的小さかった噴火でも、セントヘレンズ火山の大爆発の1000倍に達するといいます。今後、そのような事態になった場合、半径1000kmは全滅に近い状態となり、地球は寒冷化するという説もあります。

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